波板コラム
ポリカーボネート製の波板の特徴とは?施工費用やサイズなどを解説
波板屋根を施工する際に、素材の中で「ポリカーボネート」という単語を耳にすることもあるでしょう。
しかし、どのような素材で、施工するにはいくらくらいかかるのか詳しく知らないという方も多いでしょう。
そこで、この記事ではポリカーボネート製の波板について、以下のような情報を解説します。
・ポリカーボネート製の波板の特徴
・ポリカーボネート製の波板の交換方法
・ポリカーボネート製の波板の施工費用
・施工費用を抑えるための方法
・施工をする際の注意点
記事を最後まで読んでいただければ、ポリカーボネート製の波板について詳しく理解できて、施工の際のお悩みを解決しやすくなるでしょう。
Contents
ポリカーボネート製の波板の特徴
ポリカーボネートは、ポリカーボネート樹脂が原料であり、耐久性や耐候性に優れているだけでなく衝撃にも強い素材です。
また、強度が高い素材でありつつ、軽量で、カッターで切断できるため施工がしやすいという特徴があります。
耐用年数は10年ほどとなります。
ポリカーボネート製の波板屋根の耐用年数が近づいたら、交換するようにしましょう。
規格サイズ
ポリカーボネート製の波板には、以下のような規格サイズがあります。
・6尺:655mm×1,820mm
・7尺:655mm×2,120mm
・8尺:655mm×2,420mm
・9尺:655mm×2,730mm
・10尺:655mm×3,030mm
ポリカーボネート製の波板は最低6尺から販売されています。
もし、3尺や4尺といった小さなサイズが必要な場合には、半分にカットして使用するようにしましょう。
注意点は、波板は素材によって規格サイズが異なる点です。
ポリカーボネート製の6尺の面積は、1.2平方メートルほどです。
ガルバリウム鋼板製の波板の場合は、規格サイズが795mm×1,820mmで、面積にすると約1.45平方メートルとなります。
このように、同じ6尺でも面積が多少異なるため、屋根に施工する際は素材ごとにサイズをよく確認しておくようにしましょう。
単価
ポリカーボネート製の波板の単価は、6尺の場合は1,500~3,500円程度となります。
7尺以降のサイズの単価は、以下の通りです。
・7尺:1,800〜3,800円程度
・8尺:2,100〜4,100円程度
・9尺:2,400〜4,400円程度
・10尺:2,700〜4,700円程度
またガルバリウム鋼板製の波板の場合は、6尺だと2,000〜4,000円程度です。
素材によって単価も異なります。
ポリカーボネート製の波板屋根を交換する際の手順
ポリカーボネート製の波板屋根を交換する際の手順を、詳しく紹介します。
1.既存屋根を撤去する
2.雨樋を掃除する
3.新しい波板のサイズ調整をする
4.波板を支柱に設置する
波板屋根を交換する際には、一緒に雨樋も掃除しておきましょう。
屋根を取り外さないと雨樋を掃除する事ができません。
雨樋にゴミが溜まってくるので、雨水が溢れてしまい車を汚してしまったり、不快な気持ちになったりしてしまいます。
この機会にぜひきれいにしておきましょう。
新しく設置する波板を屋根のサイズに合わせてカットします。
ポリカーボネート製はハサミで簡単にカットできます。
最後に、留め具で固定しながら屋根に設置すれば交換作業は完了です。
より詳しい手順を確認されたい方は、ぜひ以下の動画を参考になさってみてください。
ポリカーボネート製の波板屋根を施工する際の費用相場
ポリカーボネート製の波板を施工する際は、5~20万円が必要となります。
以下のサイトにて、波板屋根の施工事例とともに費用も記載しています。
ご自宅の波板屋根に似た事例はないか、確認してみてください。
ポリカーボネート製の波板の施工費用を抑えるためのコツ
ポリカーボネート製の波板の施工費用を抑えるためのおすすめのコツには、以下の3つがあります。
・施工に慣れた業者に依頼する
・自社施工を行う業者に依頼する
・火災保険が適用できないか調べる
工事費用に不安を抱く方は、ぜひ以下で紹介する方法を試してみてください。
施工に慣れた業者に工事を依頼する
施工実績が豊富な板金業者に工事を依頼すると、施工不良が防ぎやすくなり、無駄な追加費用がかからなくて済みます。
波板に関する知識や技術を持たない業者に依頼してしまうと、すぐに不具合が発生して再施工が必要になる場合があるのです。
工事費用を2回支払うことになると、無駄な出費となります。
そのため、波板屋根の施工は施工実績が豊富で、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
自社施工を行う業者に工事を依頼する
自社施工を行う業者に依頼すれば、中間マージンが不要なので費用が安くなるのです。
大手はもちろん、地域密着型の業者でも中間マージンが発生する場合はあります。
ただし、地域密着型の業者は大手に比べると中間マージンの価格は低い傾向にあります。
しかし、少しでも工事費用を抑えたいという方は、下請けに工事を一切依頼しない、元請け会社に施工をお願いしましょう。
火災保険が適用できないか調べる
波板屋根の破損が、火災保険で適用されないか調べてみましょう。
波板屋根を修理する際に、破損理由が保険適用となれば火災保険が使用できるのです。
火災保険で修理できれば、費用を支払わずに工事できます。
ただし、経年劣化や故意による破損では火災保険は適用外となるため注意しておきましょう。
最近では、保険を使った波板屋根の修理を勧めてきて、高額な金額を請求するという詐欺が発生しています。
ほかに、経年劣化なのに自然災害による破損で保険申請をする悪徳な業者が急増しているので、注意が必要です。
火災保険の適用条件を一度ご自身でも確認して、詐欺に加担しないようにしましょう。
また、保険会社ではそのような悪徳業者を取り締まる動きが強化されてきています。
さらに、「波板プロ」はそのような悪質な営業をする会社ではないので安心してご相談ください。
ポリカーボネート製の波板を施工する際の注意点
ポリカーボネート製の波板を施工する際の注意点は、主に以下の2点です。
・キズがつきやすい
・裏表を間違わない
波板屋根の施工を失敗しないためにも、注意点はよく確認しておきましょう。
以下にて、それぞれの注意点について詳しく解説します。
キズがつきやすいので扱いに注意する
ポリカーボネート製の波板はキズがつきやすいため、施工前は扱いに注意が必要です。
上に重たいモノを置いたり、落としたりしないようにしましょう。
屋根に設置する前からキズがついていると、見た目だけでなく耐久性にも影響が出る可能性があります。
ポリカーボネート製の波板を取り扱う際は、危害が加えられないような場所に保管して、早めに施工することをおすすめします。
施工時に裏表を間違わないようにする
ポリカーボネート製の波板には裏表があるため、施工時に間違わないようにしましょう。
商品によっては、表か裏をシールで記載している場合もあるので、先に確認しておくことをおすすめします。
また、シールは施工時に再度確認できるように、設置するまで剥がさないようしましょう。
耐久性の高い波板屋根にしたいならポリカーボネート製を検討しよう
ポリカーボネート製の波板は、耐久性が高く施工しやすい、優れた素材です。
耐用年数が10年ほどあるため、長い間交換しなくてよいです。
強度があり、長く交換工事が不要な波板屋根に仕上げたい方におすすめの素材といえます。
しかし、破損や劣化症状が見られたら雨漏りの原因となるため、専門業者に交換修理を依頼しましょう。
波板のすべてが丸わかり!名前の読み方や種類、交換方法まで詳しく解説では、波板に関する基礎的な情報をまとめています。
波板の種類や交換方法を知りたい場合はぜひご覧ください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。