波板コラム

ベランダの目隠しにポリカーボネートは合う?メリットやデメリットを紹介

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「ベランダの目隠しにポリカーボネートを選ぶのはあり?」
「設置する際の注意点があれば知りたい」

ベランダで近隣の視線が気になる場合に、目隠しを設けようか検討する方もいるでしょう。
そこでまず考えるのが、目隠しの素材に何を選ぶかです。
中には、ポリカーボネートはどうかと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ポリカーボネートは透明度が高く、耐衝撃性に優れた素材のため、ベランダへの設置に適しています。

この記事では、ベランダの目隠し用としてポリカーボネートを選択する利点や注意点を解説します。
優良な業者を選ぶ方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

Contents

ベランダやテラスにポリカーボネートを目隠しとして利用するイメージ

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ポリカーボネートをベランダやテラスの目隠しに利用しようとしている方で、実際にイメージできていない方もいるのではないでしょうか。

実際の施工例を紹介します。

ポリカーボネートを目隠しとして利用したイメージを確認してみてください。

金網フェンスに取り付ける形の目隠しです。

しっかりと目隠しとして機能しています。

こちらも金網フェンスに取り付けています。

ポリカーボネートは光を通すので、暗くなりすぎることはありません。

目隠しを遠目から見た感じです。

視線を通さず、しっかり目隠しできていることがよくわかります。

目隠しを斜めから見た感じです。

ポリカーボネートは耐久性が高く、雨風にも強いのが特徴です。

家側から見たポリカーボネートの目隠しです。

外の景色が見えず、しっかりと目隠しができていることが確認できます。

隣家との境目に取り付けたポリカーボネートの目隠しです。

お互いにプライバシーを守れるのが、目隠しをするメリットです。

色付きのポリカーボネートを施工した例です。

通常の色とは異なるイメージを与えられます。

透明度が高めのポリカーボネートを施工した例です。

違和感なくしっかりと目隠しできています。

ベランダの目隠しをポリカーボネートにするメリット

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ポリカーボネートは強度が高いため、飛来物や積雪による影響を受けにくい素材です。
正しく丁寧に施工すれば、本来の強度が発揮されます。
透明度が高く、紫外線にも強いため、ベランダ内の明るさを維持できるのもメリットです。
紫外線による変色や変形などの心配が少ないため、景観をきれいに維持できます。
また、自己消火性も備わっています。
自己消火性とは、燃えてしまっても火元が離れれば自然に炎が消える性質です。
万が一、火事が起きた際でも大きな被害には遭いにくいため、安心感があります。

ベランダの目隠しをポリカーボネートにするデメリット

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ポリカーボネートは、高温に弱い素材です。
高温高湿の場所では変形しやすく、強い衝撃で破損してしまう可能性も高まります。

耐久性を維持させるためにも、ベランダ内でバーベキューや花火など火を使う作業は避けておきましょう。
アルコールやガソリンといった溶剤、アルカリ性の液体に弱いのもポリカーボネートの欠点です。
洗剤を使って掃除をする際は、含まれている溶剤をチェックすることをおすすめします。

また、その他にもポリカーボネートのデメリットは存在します。

・汚れが落ちにくい
・傷がつきやすい

これらについて1つずつ説明します。

汚れが落ちにくい

ポリカーボネートのデメリットの1つに、汚れが落ちにくいという点があります。

ポリカーボネートは薬品に弱い素材です。

汚れが目立ってきたからといって通常の洗剤を使用すると、ポリカーボネートが劣化しやすくなります。

ポリカーボネートの汚れを落とすには、中性洗剤を薄めて使うか水洗いがおすすめです。

強力な洗剤を使用しにくく、ポリカーボネートの汚れを落としにくい点がデメリットといえます。

傷がつきやすい

ポリカーボネートは傷がつきやすい素材なので、取り扱いには注意が必要です。

ポリカーボネートに傷がついてしまうと補修にお金がかかるだけでなく、場合によっては補修も難しい場合があります。

大きな傷だと交換することになる可能性もあるので、十分に気をつけましょう。

ポリカーボネートの特徴

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ポリカーボネートにはさまざまな特徴があります。

・平板と波板がある
・取り扱われているサイズが決まっている
・サイズによって価格が異なる
・ポリカーボネートの耐用年数は10年

1つずつ説明します。

平板と波板がある

ポリカーボネートには平板と波板の2種類があります。

平板は平らな板状のポリカーボネートです。

平板は種類が豊富で屋内用と屋外用に分かれています。

波板は波状の形をしたポリカーボネートです。

平板よりも強度が高いのが特徴で、屋根材としても使用されることがあります。

平板と波板はそれぞれ異なる特徴を持っているので、用途によっての使い分けが大切です。

取り扱われているサイズが決まっている

ポリカーボネートは販売されているサイズが決まっています。

ポリカーボネートの主なサイズは下記のとおりです。

・7尺(幅655mm、長さ2,120mm)
・8尺(幅655mm、長さ2,420mm)
・9尺(幅655mm、長さ2,730mm)
・10尺(幅655mm、長さ3,030mm)

4尺のポリカーボネートが必要な時は8尺を半分に、5尺が必要な時は10尺を半分にして使用します

ポリカーボネートは「市販されているもの」と「業務用のもの」で決まったサイズでの販売となります。

サイズによって価格が異なる

ポリカーボネートの価格はサイズによって異なります。

おおよその価格は下記のとおりです。

・7尺:1,800〜3,800円程度
・8尺:2,100〜4,100円程度
・9尺:2,400〜4,400円程度
・10尺:2,700〜4,700円程度

ポリカーボネートを購入する際の参考にしてみてください。

ポリカーボネートの耐用年数は10年

ポリカーボネートは耐久性に優れた素材です。

一般的な使用方法での耐用年数は約10年になります。

ポリカーボネートは雨風に強く、カーポートやベランダの屋根などで広く使用されています。

また周囲の視線を避けるための目隠しとしての使用例も増加中です。

ポリカーボネートを使用して10年前後経過したら、状態を確認してみましょう。

劣化が確認できるようであれば、交換をおすすめします。

ポリカーボネート以外でベランダの目隠しに使用される素材

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ポリカーボネート以外でベランダの目隠しとして使用されている素材は、以下の通りです。

・アルミ製の目隠し
・木製の目隠し
・すだれ
・植物

それぞれの内容を解説します。

アルミ製の目隠し

耐食性が高く、サビにくいアルミ製のフェンスでベランダを囲う方法があります。
スタイリッシュな景観に仕上がるアルミ製フェンスですが、衝撃に弱い一面もあります。
そのため、少しの衝撃でへこんでしまう場合があります。

木製の目隠し

おしゃれで木のぬくもりを感じられるベランダにしたいなら、木製の目隠しが最適でしょう。
木製はほかの素材に比べて価格が高めです。
しかし、高価なタイプからコスパのよい製品まであるため、予算に合わせて選べます。
また、木製は雨風によって腐食しやすいです。
耐久性も低く、こまめなメンテナンスを必要とします。
そのため、定期的に表面を削ったり、部分的に交換したりして景観を保つ必要があるでしょう。
おしゃれな景観になりますが、メンテナンスの手間や費用を考慮した上で選ぶことをおすすめします。

すだれ

すだれは、細くした竹や葦(あし)を編んで作られており、仕切りや日よけのために玄関や窓などに吊るして使用します。
ほどよく隙間があることで光を完全に遮断せずに、明るい空間を作り出せます。
水をかけておけば涼しい風が室内に入るので、夏も快適に過ごせるでしょう。
すだれは隙間があるため、ベランダや室内が外から見えやすいのでは?と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、室内からは外の明るさや様子を伺いやすいですが、外からははっきりと内部を確認するのは難しいです。
ただし、夜になると電気をつけた室内は外からよく見えてしまう場合もあるため注意が必要です。

植物

プランター植栽やツル性の植物をカーテンのようにしてベランダに設置すると、目隠しになります。
おしゃれ度が高く見た目も明るくなり、癒し効果もあるでしょう。
ただし、植物のため、こまめなお世話が必要です。
虫も発生しやすいため、きちんと対策しなければ過ごしにくいベランダになるでしょう。
また、植木鉢のタイプによっては重量があるため、ベランダの床に負荷がかかります。
なるべく軽くしたり、定期的に移動させたりすることを意識しておきましょう。

ベランダに目隠しを設置する際の注意点

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ベランダに目隠しを設置する場合は、施工前の確認事項があります。
持ち家であれば自由に工事ができますが、賃貸物件では管理規約の確認が必要です。
規約によっては設置できない目隠しもあるため、事前に管理会社に問い合わせてください。
また、目隠しを設置する場合は風通しの良さも考慮しましょう。
ベランダの形状や向きによっては、風通しが悪くなってカビが生えやすくなることもあります。

さらに、目隠しの留め具を定期的に交換することも大切です。
留め具のゆるみは、自然災害や経年劣化などによって引き起こります。
留め具がゆるんだままだと、目隠しが落下して事故が発生してしまいます。
設置したタイプによっては留め具のみの交換が可能なので、業者に点検と交換を依頼するようにしましょう。

ベランダの目隠しの設置はDIYでできる?

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屋根業者の動画や記事を参考にすることで、DIYでもベランダの目隠しを施工できる場合もあります。
必要な道具や材料もホームセンターで揃うため、取り掛かりやすいでしょう。
しかし、ハシゴや足場で作業を行うことは、経験豊富な職人でも怪我をする恐れがあります。
高所作業は危険を伴うため、無理をせずに専門業者に依頼するのがおすすめです。
高所作業に慣れていても、施工不良が起きる可能性もあります。
目隠しを固定する部分に不具合が発生すると、設置してもすぐに外れたり、壊れたりすることがあるのです。
目隠しの設置後すぐに補修する場合は出費が重なってしまいます。
費用を無駄にしないためにも、施工は最初から業者に依頼するほうが安心です。

ベランダの目隠しの設置を依頼する業者の選び方

ベランダの目隠しを設置するにあたり、「どのような業者を選べば安心か?」のポイントは3つあります。
信頼できる業者を見つける方法を以下に挙げたので、ぜひ試してみてください。

・相見積もりする
・自社職人が在籍しているか確認する
・地域密着型の業者を選ぶ

それぞれの内容を解説します。

相見積もりする

信頼できる業者を探す方法として、相見積もりがあります。
相見積もりとは、複数の業者から工事の見積もりを出してもらい検討するための方法です。
同じ依頼内容で費用額の比較ができるため、適正価格はどれくらいかを調べられます。
相見積もりを活用する際は、金額だけでなく業者の人柄や評判も判断材料にするのが重要です。
金額が安くても、対応が悪かったり、追加請求をしてくる業者だったりする場合があります。
金額だけでなく業者の人柄や施工実績を確認しながら、安心して任せられる会社に決めましょう。
また、相見積もりを行う業者の数が多すぎると情報が混乱してしまいます。
そのため、依頼は多くても2社までにしておくのがおすすめです。

自社職人が在籍しているか確認する

ベランダに目隠しを設置するなら、自社職人が在籍している業者を選ぶとよいでしょう。
自社職人が在籍していると、希望を直接伝えられるためトラブルを避けやすいメリットがあります。
自社職人がいるかどうかは直接業者に確認しましょう。
リフォーム会社や工務店にも自社職人が在籍している場合もありますが、確実なのは建築板金業者です。
建築板金業者は屋根工事のプロフェッショナルで、ベランダ以外にもカーポートや住宅の屋根への対応にも慣れています。
そのため、さまざまな要望を伝えやすいです。

地域密着型の業者を選ぶ

地域密着型の業者を選ぶのも、工事を成功させるためにはおすすめの手段です。
地域密着型の業者は対応するエリアの特性を理解しているため、ベランダリフォームで的確なアドバイスをしてもらえます。
「引っ越してきたばかり」「ベランダ工事がはじめて」という方は、地域密着型の業者に依頼すると安心です。
業者の移動距離も短いため、余分な交通費がかからず施工費用が抑えられる利点もあります。
安心感を得つつ、コストを節約したい場合は、地域密着型の業者が最適です。
地域で活動している業者がどこにあるかわからない方は、近隣住民に聞いたり、インターネットで調べたりしてみましょう。

ベランダの目隠しで使うポリカーボネートについてよくある質問

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ポリカーボネートを目隠しで使用した際に、よくある疑問について説明します。

・台風がきてもポリカーボネートのフェンス(目隠し)は大丈夫?
・どうやってポリカーボネートを固定するの?
・おしゃれなポリカーボネートの目隠しはあるの?
・ポリカーボネートの下は暑くなるの?
・ポリカーボネート以外で耐久性の高いものは?
・ベランダの目隠しに関する法律があるって本当?
・ベランダとバルコニーの違いは?

上記について解説します。

台風がきてもポリカーボネートのフェンス(目隠し)は大丈夫?

ポリカーボネートは強度の高い素材ですが、台風のような強烈な雨風に襲われると破損の恐れがあります。

強い雨風がポリカーボネートに直接当たることによる破損はもちろんですが、強風によって飛ばされたものが当たって破損するケースもあります。

台風予報がある日はポリカーボネートの周囲のものを片付けておくなど、事前の対策が必要です。

また、強風によってポリカーボネートが飛ばされる危険もあります。

どうやってポリカーボネートを固定するの?

ポリカーボネートの波板はフックで取り付けします。

フックは19ミリメートルから25ミリメートルまでの4種類の長さが一般的です。

フックを取り付ける間隔は5山おきくらいがおすすめです。

5山以上の間隔をあけてしまうと、強風時などに動いてしまう可能性があります。

フックは波板の山側に取り付けましょう。

ポリカーボネートの固定は専門業者に依頼するのがおすすめです。

しっかりと固定できていないポリカーボネートは強風で飛ばされる恐れがあるからです。

おしゃれなポリカーボネートの目隠しはあるの?

ポリカーボネートはよく見かける半透明のものだけではありません。

最近ではさまざまなカラーを選択できるようになりました。

ポリカーボネートは透明度も選べます。

しっかりと目隠ししたいとき、少しだけ外からの視線を遮りたいときなど、用途に応じて透明度を選べます。

自分好みのポリカーボネートを選択しやすいこともメリットの1つです。

ポリカーボネートの下は暑くなるの?

ポリカーボネートは光を通す素材なので、基本的にポリカーボネートの下は暑くなりやすいです。

ポリカーボネート下の気温上昇が気になる方は、遮熱タイプの使用をおすすめします。

遮熱タイプのポリカーボネートは日光を遮るため、通常のタイプのものよりも温度が上昇しにくいです。

ポリカーボネート以外で耐久性の高いものは?

ポリカーボネートはプラスチック素材の中では最高レベルの耐久性です。

同じ厚さで比較するとポリカーボネートはガラスの約200〜250倍、アクリルの約30〜50倍の強度があります。

他に耐久性が高い素材にはガルバリウム鋼板があります。

しかしガルバリウム鋼板は日差しを通さないので、ベランダの目隠しとして使用すると室内が暗くなりやすいため不向きです。

日差しも入り外からの視線を遮ることができるポリカーボネートは、ベランダの目隠しに適しているといえるでしょう。

ベランダの目隠しに関する法律があるって本当?

民法第235条に「観望制限」という法律があります。

観望制限とは、隣家との境目から1メートル未満に窓やベランダなどがある場合、目隠しをしなければならないという法律です。

近隣住宅との距離が近い場合は適切に目隠しをつけましょう。

ベランダとバルコニーの違いは?

一般的には屋根がついている場所はベランダ、ついていない場所はバルコニーとなります。

ベランダは洗濯物が干せるところに設定される場合が多く、屋根がついているところを指していることが多いです。

バルコニーはベランダよりも広いスペースで、さまざまな用途に活用できる場所を指すこともあります。

ベランダの目隠しは耐久性の高いポリカーボネートがおすすめ

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ベランダの目隠しには、耐久性の高いポリカーボネートを設けるのがおすすめです。
設置しても透明度が高いおかげでベランダ内は明るい状態のため、過ごしやすいです。
カラーは、透明以外にもブラッドやスモークホワイトなどもラインナップしています。
用途や近隣の環境に合わせて色を選ぶとよいでしょう。
ただし、ポリカーボネートは加工しやすい素材といってもDIYでの施工は推奨できません。
事故や無駄な出費が発生する可能性が高いためです。
ベランダの目隠しにポリカーボネートを設置するなら、信頼できる業者に依頼した方が安全で確実です。

 

■関連リンク

ポリカーボネート製の波板の特徴とは?施工費用やサイズなどを解説

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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