波板コラム

波板の重ね方に決まりはある?施工の際の注意点も紹介!

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「波板の重ね方は決まっているの?」
「波板を重ねて施工する際の注意点を知りたい」
複数の波板を重ねて施工しなければいけない場合、このような疑問を抱くこともあるでしょう。
この記事では、波板の重ね方について以下の情報をくわしく解説していきます。

・波板を重ねる方法
・波板を重ねる際の注意点
・必要な波板の枚数の計算方法

波板の重ね方や基本となるルールをこの記事で確認することで、施工ミスを防ぎやすくなるでしょう。

 

波板の重ね方

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波板を2枚以上使って施工する際は、波板の重ね部分を2.5山以上重ねる必要があります。
2.5山未満で施工すると、隙間から雨が浸入してしまう恐れがあるためです。
そのため、波板のサイズを測る際は、重なる部分の2.5山分も計算に入れるようにしましょう。

 

波板の重ね方で注意しておくべきポイント

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波板の重ね方で注意すべきポイントは、主に以下の5つです。

・重ね代(しろ)を2.5山以上にする
・波板の寸法は重ね代分も計算する
・波板は水下から張る
・下部分の端が山になるようにする
・重ね代の部分は留め具で固定する

上記のポイントに従って作業をすすめることで、波板の施工における失敗を避けやすくなります。
それぞれのチェックポイントをくわしく見ていきましょう。

 

重ね代(しろ)は必ず2.5山以上にする

重ね代は必ず2.5山以上にしなければいけません。
2.5山未満だと厚みが足りず、重ねた部分から雨水が浸入して雨漏りが発生する恐れがあります。
また、台風の影響を受けやすい地域は2.5山よりも多めに重ねるのが一般的です。

 

使用する波板の寸法は重ね代部分も計算する

使用する波板の寸法には、重ね代の2.5山分も計算に入れる必要があります。
波板は尺数で長さが異なるものの、横幅は規格サイズが655mmとなっているのです。
そして、横幅の規定サイズである655mmから2.5山分の寸法の80mmを引くと、1枚あたりの働き幅は575mmとなります。
1枚分575mmを基準に計算をして、必要となる波板の枚数を割り出していきましょう。

 

波板は水下から張っていく

長さが足らず波板を重ねて施工する際は、水下または風下から張っていくようにします。
水下とは雨が流れ落ちてくる側のことです。
反対側から重ねてしまうと、継ぎ目から雨水が浸入してしまう恐れがあるので、重ねる方向を間違えないように気をつけましょう。

 

重ねた波板の下部の端が山になるように施工する

波板を重ねた際の下部の端は、山になるように施工する必要があります。
山側を端にすることで、雨漏りを防ぐ効果があるためです。

 

重ね代の部分は必ず留め具で固定する

波板が飛ばされたりずれたりしないためにも、重ね代の部分は必ず留め具で固定する必要があります。
留め具を取り付ける前には、まえもって波板専用のキリや電動ドリルで穴をあけておくようにしましょう。
穴をあけずにそのまま留め具を取り付けようとすると、波板の表面で滑ってしまい、施工を失敗しやすくなります。
留め具は5山おきの間隔で、必ず山側に取り付けるようしましょう。
谷側に取り付けてしまうと留め具がうまく付かなくなり、雨漏りを引き起こしたり衝撃に弱くなったりするので間違えないようにしましょう。

 

必要な波板の枚数の計算方法

設計図

波板の枚数を計算する方法を以下でわかりやすく説明していきます。
波板を重ねる場合には、1枚の有効幅を575mmとします。
ただし、一番端の波板の有効幅は655mmとなるので気をつけましょう。
最後の1枚は重ねる波板がないため、重ね代部分の80mmを引く必要がないのです。
そのため、幅2,000mmの波板が必要な場合の計算式は以下のようになります。
(2,000-655)÷575=2.3なので、3枚+1枚で4枚の波板が必要になるというわけです。
波板の枚数を割り出す際に、上記の計算方法を使ってみましょう。

 

波板の重ね方は2.5山以上を守って雨漏りを予防しよう!

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波板の重ね方の基本のポイントを守ることで、耐久性に優れた屋根を施工できます。
特に重ね代の幅を2.5山未満にしてしまうと、雨漏りの原因になってしまいます。
また、波板が留め具で十分に固定されていなければ、強風で外れやすくなってしまうでしょう。
破損や雨漏りを予防するためにも、複数の波板を使用する際は2.5山以上を重ねることを守りましょう。

「波板屋根って?ポリカーボネートって?」では、波板に適した素材をご紹介しています。
耐久性に優れた素材が欲しい場合はぜひご確認ください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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