波板コラム
カーポート屋根の波板を張り替える方法とは?費用や施工事例も紹介
「カーポート屋根の波板を張り替える方法とは?」
「カーポート屋根の波板を張り替える際の費用や施工事例が知りたい」
カーポート屋根の波板の交換はどのように行われるのかと気になっている方も多いかもしれません。
この記事では、カーポート屋根の波板の張り替えについてくわしく説明していきます。
主に以下の3つの情報を解説していきます。
・波板の張り替え方法
・波板の張り替え費用
・波板の張り替えの施工事例
記事を読んでいただければ、カーポート屋根の波板の張り替えに関する不安が解消されて、工事を依頼しやすくなるでしょう。
Contents
カーポート屋根の波板を張り替えるのに必要なもの
カーポート屋根の波板を張り替えるのに必要なものは、以下の5つになります。
・ポリカーボネート波板
・留め具
・穴あけキリ
・カッター
・脚立
道具が不足していると作業を円滑にすすめることができないので、事前に揃えておくようにしましょう。
ポリカーボネート波板
まずは、カーポート屋根に使用する波板を用意しましょう。
波板はカーポートの屋根に利用されることが多い素材です。
自分で作業をする場合は、ネットや通販やホームセンターで手軽に購入できるポリカーボネート波板を使用します。
留め具
カーポートに波板を固定する際、必要となるのが留め具です。
波板を固定する留め具には、主に以下の種類があります。
・ビス
・ポリカフック
・フックボルトセット
・傘釘
留め具はホームセンターやインターネット通販から、手軽に購入できます。
穴あけキリ
波板にフックを取り付ける時は、市販の穴あけキリを購入すると良いでしょう。
穴あけキリがあれば、簡単に波板に穴をあけられます。
ただし、板金の波板にフックを取り付ける場合は電動ドリルを活用しましょう。
板金は硬いので、電動ドリルを使用しないと穴をあけることができません。
穴はフックの直径より1~2mmほど大きくあけると、スムーズに設置しやすくなるためおすすめです。
カッター
波板を切る場合は、カッターを利用するのがおすすめです。
・ガラスネット入り塩化ビニル樹脂
・ポリカーボネート製
上記の波板であれば、カッターで切断できます。
波板が大きくてカーポート屋根の枠に入らない時は、カッターで最適なサイズにカットしてからはめ込みましょう。
脚立
高所で安定感のある作業を行うには、脚立を用意しましょう。
カーポート屋根の高さに合わせた脚立を選び、足場が安定していることを確認してから施工するようにしてください。
カーポート屋根の波板を交換する際に注意したいポイント
カーポート屋根の波板を交換する際、注意したいポイントは以下の4つです。
・フックの長さ
・波板の大きさ
・必要になる波板の枚数
・波板の材質
間違った方法で取り付けてしまうと、波板の寿命が短くなったり波板がガタついたりする恐れがあります。
各ポイントについて詳しく解説していくので、参考にして波板の設置ミスを無くしていきましょう。
フックの長さ
フックの長さを間違えると、波板を上手に取り付けることができません。
フックが長すぎると設置に時間がかかりますし、短すぎると強度が不足してしまい、強風で波板が吹き飛ばされる恐れがあります。
波板の大きさ
波板の大きさを間違えた場合、「小さすぎて取り付けにくい」「大きすぎてカットが大変」といった問題が発生するかもしれません。
ポリカーボネート波板は、市販・業務販売ともに定尺(サイズが決まったもの。最低6尺〜)のみとなっています。
一般的にあまり耳にしない単位なので、購入前のチェックが肝心です。
ちなみに、6尺を㎡換算するとポリカーボネートは1.2㎡程度になります。
必要になる波板の枚数
波板が必要になる枚数は、カーポート屋根のサイズによって変わります。
ポリカーボネート波板は定尺(6尺~)で販売されています。
サイズを尺に換算したうえで、必要になる枚数を計算しておきましょう。
波板の材質
波板の材質には、耐久性に優れたポリカーボネートをおすすめします。
同じく耐久性の高さでお馴染みなのが、ガルバリウムという素材です。
ただし、光を遮断することから屋根の下で洗濯物を干した際、乾きにくいという難点があります。
また、6尺分の金額もポリカーボネートが1枚あたり1,500~3,500円程度なのに対し、ガルバリウムは2,000~4,000円程度と少し高めです。
カーポート屋根に波板を設置するなら、ポリカーボネート波板をおすすめします。
カーポートの屋根の波板を張り替える方法
カーポート屋根の波板を張り替える手順を以下でくわしく解説していきます。
一般的な張り替え方法は、以下のような流れで行われます。
1.波板を固定している留め具を外す
2.既存の波板を下地から取り外す
3.下地の溝に詰まったゴミを掃除する
4.新しい波板をカットする
5.カットした波板を下地にはめ込む
6.波板を留め具で固定する
波板は主に釘やフックで固定されているため、まずはひとつひとつ留め具を外していきます。
また、屋根の下地の溝部分には葉っぱやゴミなどが溜まっている場合があります。
溝部分は波板を外した時に限り掃除ができるため、念入りに汚れを取り除いておきましょう。
新しい波板は、屋根のサイズに合わせてカッターやハサミでカットしていきます。
波板は下地にはめ込むだけではしっかりと固定されないため、必ず専用の留め具を取り付ける必要があります。
留め具のタイプは主に以下の5種類です。
・傘釘
・ビス
・ポリカフック
・フックボルトセット
・パイプボルトセット
留め具はそれぞれに適した下地に合わせて選ぶようにしましょう。
カーポートの屋根の波板を張り替える際の費用相場
カーポート屋根を張り替える際の費用は、8枚の波板を交換するとなると6万円ほどかかります。
一般的に、波板1枚の価格はポリカーボネート製の場合で1,500~3,500円程度ほどです。
しかし、最終的な費用は必要となる波板の種類や張り替える面積によっても大きく異なることを覚えておきましょう。
カーポート屋根に波板を張った施工事例
カーポート屋根に波板を使った施工事例を3つ紹介していきます。
紹介する施工事例の内容は以下の3つです。
・ガレージの波板の張り替え例
・波板屋根の張り替え例
・カーポートの波板の張り替え例
それぞれの施工にかかった費用や期間を紹介していきます。
カーポート屋根の波板の交換を検討中の方は、下記の事例を参考にしてみましょう。
落雪で破損したガレージの波板屋根の張り替え
家の屋根からの落雪で、波板の一部が大きく破損してしまい交換した事例です。
実際にかかった施工費用は8万円で、工事にかかった期間は1日です。
波板の色はブロンズクリアーを使用しており、透明感があるとてもきれいなカーポートに生まれ変わりました。
波板屋根が経年劣化しているため張り替え
経年劣化で波板屋根にゴミが溜まったり色あせたりしていたため、新しく張り替えた事例です。
実際にかかった施工費用は10万円で、工事にかかった期間は2日です。
波板のカラーをクリアエンボスに変えており、駐車場が明るくなりました。
カーポートの波板が経年劣化していたため交換
カーポートの波板が経年劣化で古くなっていたため、新しく交換した事例です。
実際にかかった施工費用は7万円で、工事にかかった期間は1日です。
張り替えた波板のカラーはブラウンエンボスで、強い日差しを避けられる効果が期待できます。
カーポート屋根の張り替えに不安がある人は業者に依頼がおすすめ
カーポート屋根の張り替えに不安を感じる方は、業者に依頼することをおすすめします。
DIYでも、波板へのビス打ちは可能です。
しかし、作業に慣れていない場合はケガをしたり完全に修理できていなかったりする恐れもあります。
カーポート屋根の高さによっては高所作業が必要となり、施工者自身が落下してケガをするリスクもあるので大変危険です。
多少なりとも不安要素があれば、無理はせずにプロの修理業者へ施工を依頼しましょう。
信頼感のある業者の選び方
カーポート屋根の修理を依頼する時は、信頼感のある修理業者を選ぶことが重要です。
信頼感のある修理業者を見分ける上で、チェックすべきポイントは以下の5つになります。
・建築業許可を得ているか
・リフォームパートナー協議会に加盟しているか
・地元で長年営業している業者か
・自社職人がいるか
・国家資格を取得した職人がいるか
実際にチェックしやすいよう、それぞれのポイントにおける具体的な見分け方を解説していきます。
建築業許可を得ているか
信頼感のある業者選びのポイント1つ目は、建築業許可を保有しているかどうかです。
建築業許可とは、建設業を手掛ける際に必要な許可のことです。
国家資格を保有しており、かつ一定の年数以上の実務経験がある業者のみ取得できます。
建築業許可を得ていないからダメというわけではありません。
ただ、一般的に建築業許可を取得している方が信頼性を増すのは確かでしょう。
建築業許可の有無は、国土交通省の建設業者検索システムを通じてチェックできます。
リフォームパートナー協議会(RECACO)に加盟しているか
信頼感のある業者選びのポイント2つ目は、リフォームパートナー協議会(RECACO)に加盟しているかどうかです。
リフォームパートナー協議会とは、消費者が安心してリフォームできる環境の整備を目的としている団体です。
「顧客への適切な対応や分かりやすい見積書の作成方法」といった講座を通して培った丁寧な接客が、加盟業者の強みといえます。
加盟している業者は、リフォームパートナー協議会の公式サイトで確認できます。
地元で長年営業している業者か
信頼感のある業者選びのポイント3つ目は、地元で長年営業しているかどうかをチェックすることです。
地元で長年営業している業者は、そうでない業者と比較して信頼感があります。
一般的に業者は、評判や口コミ次第で今後の受注に支障をきたす恐れもあるため、丁寧なサービスを提供するよう心掛けています。
また、突然のトラブルが発生した際はすぐに駆け付けてもらえますし、一般的に遠方の業者に比べて施工費用が安いです。
長年営業を通して豊富な知識や経験が蓄積されているので、施工後のアフターサービスも安心して任せやすいです。
自社職人がいるか
信頼感のある業者選びのポイント4つ目は、自社職人がいるかどうかです。
修理業者の中には相談や営業といった工程を自社で行い、実際の修理作業は下請け会社に丸投げしているところもあります。
しかし、外注すると中間マージン(手数料)が発生するため、仕上がりのクオリティが変わらずとも施工費用が高くなりがちです。
一方、自社職人がいる修理業者を選んだ場合はクオリティを落とすことなく、施工費用は抑えることができます。
国家資格を取得した職人がいるか
信頼感のある業者選びのポイント5つ目は、国家資格を取得した職人がいるかどうかです。
安心して任せられる修理業者を見分ける際、目安となる国家資格は以下の4つになります。
・建築板金技能士
・かわらぶき技能士
・建築士
・施工管理技士
業者を選ぶときに、ホームページをチェックしたり直接確認したりするのがおすすめです。
カーポート屋根の波板張り替えでよくある疑問
カーポート屋根の波板張り替えの際は、以下の6つのような疑問が抱かれがちです。
・ポリカ波板に使うフックの長さは?
・波板にあける穴はどこがいい?
・穴があいた部分は部分補修できる?
・波板の色は何がいい?
・カーポート波板の修理日数は?
・波板の修理を考えるタイミングは?
それぞれの疑問に対する回答をまとめていくので、カーポート屋根の波板張り替えに関する不安解消に役立ててみてください。
ポリカーボネート波板に使うフックの長さはどれぐらい?
ポリカーボネート波板に使うフックの長さは、以下の4種類が主流です。
・19mm
・21mm
・23mm
・25mm
ほとんどのカーポート屋根は、上記のサイズで取り付けられます。
まずは、自宅のカーポートに取り付けてあるフックの長さを確認してみましょう。
波板にあける穴はどこがいい?
留め具を取り付ける穴は、波板の山側にあけるようにしてください。
波板の上に降った雨水は谷側を通過して上から流れてくるため、谷側に穴をあけると雨漏りが発生しやすいです。
また、谷側に穴をあけると留め具が施工できないといった問題もあるので注意しましょう。
波板に穴があいた場合は部分補修できる?
アルミテープやコーキングを使えば、穴があいた部分の補修は可能です。
ただし、あくまでも応急処置としての補修方法となります。
一時的に補修ができたら、穴を完全に塞ぐため波板の修理交換が必要になります。
波板の色は何がいい?
波板で選ばれやすい色は、取り付ける場所ごとに異なります。
駐車場の目隠し部分には、外から中が見えないマット系やオパールが選ばれることが多いです。
ベランダに使う波板の場合、夏の日差しを通しやすいクリアよりもブラウンの方が好まれています。
カーポート波板の修理日数はどれぐらい?
カーポート波板の修理を業者に依頼する時は、作業に必要な日数を半日~2日程度と考えておくと良いでしょう。
修理内容や作業環境によって作業日数は多少左右されるものの、一般的には短期間で終わる場合が多いです。
カーポート屋根の波板修理を考えるタイミングは?
カーポート屋根の波板修理は、新しいポリカーボネート波板に交換してから10年を目安に行うのがベストです。
10年未満であっても目立つ破損があったり、雨漏りが見られたりした場合は、早めの交換を検討するようにしましょう。
カーポート屋根の波板は信頼できる業者に依頼して張り替えよう
カーポート屋根の波板の修理を依頼する際は、慎重に業者を選ぶことが大切です。
カーポート屋根は、施工ミスにより耐久性が下がってしまう場合があります。
留め具を打つ間隔や波板の重ね方を間違えて取り付けてしまうと、雨が浸入しやすくなるのです。
さらに、業者によって費用も大きく異なる場合があります。
適正な価格で修理を成功させるためにも、カーポート屋根の波板の張り替えは信頼できる業者に依頼しましょう。
「波板屋根って?ポリカーボネートって?」では、波板に適した素材をご紹介しています。
耐久性に優れた素材が欲しい場合はぜひご確認ください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。