波板コラム

波板スレートの特徴と種類!補修やメンテナンスの方法、アスベストの危険性まで解説

スレート波板1

「波板スレートの特徴や種類を知りたい」
「波板スレートの屋根のメンテナンスについて知りたい」

そんなあなたへ、波板スレートの特徴や種類、補修・メンテナンス方法についてご紹介します。
波板スレートは耐久性に優れ、性能のバランスがとれた屋根材です。
ただし、メンテナンスがあってこそ耐久性を発揮します。
アスベストの問題もあるため、古い波板スレートのメンテナンスは必須です。

この記事で波板スレートの特徴やメンテナンス、アスベストについて知れば、あなたの目的に合った屋根材が分かるようになるでしょう。

波板スレートの特徴

スレート波板2

波板スレートは聞き慣れない人にとってイメージすることさえも難しいでしょう。
そこで、そもそもスレートとは何かを説明したうえで、波板スレートの特徴についてご紹介します。

スレートとは

スレートとは薄い板状の屋根材で、石から作られています。
ただし、現在扱われているのはセメントが主成分の「化粧スレート」と呼ばれる商品です。

本物の石を使った「天然スレート」とは区別して呼び分けられています。
天然スレートは現在では高級な商品とされていて、汎用製品としては化粧スレートが普及しているのです。

波板スレートはバランスのとれている商品

波板スレートは波の形をした化粧スレートです。
工場や倉庫などの屋根や外壁として主に利用されています。

波板スレートの魅力は性能のバランスが取れていることです。
耐用年数は25年以上といわれており、耐久性の高さが魅力です。
波板スレートは耐火性や遮音性にも優れており、錆びない、腐らないなどの強みもあります。

ただ、小まめにメンテナンスをしなければ、長持ちしてくれません。
また、波板スレートは表面にでこぼこがあるため、汚れやゴミが付きやすくなっています。

強みと弱みを知っていれば、波板スレートを最大限に活かせるでしょう。

波板スレートの種類

スレート波板7

波板スレートには「大波」と「小波」の2種類があります。

大波スレートは、波板スレートの定番となる形状です。大波スレートのサイズは波の高さが35mm以上、ピッチが130mmが目安です。
一方で、小波スレートのサイズは高さが15mm以上、ピッチ63.5mmが目安です。
どちらも屋根と外壁の両方で使用できます。

波板スレートの補修・メンテナンス方法

スレート波板12

波板スレートは小まめなメンテナンスが必要です。
補修を含めて3つのメンテナンス方法をご紹介します。

・波板スレートを固定するボルトの交換
・部分補修や一部張替え
・屋根カバー工法

波板スレートの現状を把握したうえで、補修・メンテナンスの方法を選択しましょう。

波板スレートを固定するボルトの交換

波板スレートそのものは25年持つとしても、固定するボルトまでは長持ちしません。
ボルトは長いこと使用していると、錆びや隙間ができてしまうのです。
ボルトの劣化が原因で波板スレートの耐用年数が短くなる可能性もあります。

波板スレートが長持ちするからと放置せず、固定ボルトは定期的に点検・交換を行いましょう。

部分補修・一部張り替え

現在の波板スレートに穴や割れ、欠けがあるときは部分的な補修をしましょう。
程度によっては張り替えが必要となります。

問題のある箇所を放置すると、そこから被害が広がり波板スレートの耐用年数は短くなるでしょう。
早いうちに対処することで、大がかりな張り替えを避けられます。

屋根カバー工法

スレート屋根(カバー工法)2

屋根カバー工法は、既設のスレート波板の上に金属の屋根材をかぶせる方法です。
大がかりなメンテナンスになるものの、廃材がほとんど出ない点が魅力となります。
屋根が二重になることで、断熱性が向上します。

波板スレートのアスベストの危険性

スレート波板8

2004年以前につくられた波板スレートにはアスベストが含まれているおそれがあります。
アスベストは石綿とも呼ばれ、がんの原因となる有害物質です。
以下では、波板スレートは現在でも危険なのかどうかを解説していきます。

2004年を境にノンアスベストになっている

2004年からは波板スレートはノンアスベストのみでつくられています。
そのため新たに波板スレート材を使用する工事では、アスベストの影響を心配しなくても問題ないでしょう。

2004年以前のアスベスト入りスレート材の危険度

波板スレートに含まれているアスベストは、危険分類レベル1〜3のうち危険性が最も低い3に該当します。

波板スレートに含まれるアスベストは飛散する可能性が低いため、危険度1や2ほどの大がかりな撤去作業を必要としません。

防塵マスクを装着し、湿式作業でアスベスト入り波板スレートを取り除きます。
撤去したアスベスト入り波板スレートは産業廃棄物として適切な方法で処分場に持ち込みます。

耐久性を重視しつつも安価に済ませたいのなら波板スレート

スレート屋根(カバー工法)

25年以上も長持ちする波板スレートは、耐久性を重視したい人におすすめの屋根材です。
また、長い耐用年数があるにも関わらず安価で手に入ります。

耐久性と安さを考慮してコストパフォーマンスが高い屋根材を選ぶのなら波板スレートは適しています。

実際に波板スレートを使用した際の費用を知りたい場合は、業者へ見積もりを依頼してください。
複数の業者に見積もりを依頼すれば各社を比較でき、予算に近い費用で施工や修理ができます。

「波板屋根って?ポリカーボネートって?」では、カーポートやベランダ屋根の波板に適した素材をご紹介しています。耐久性に優れた素材が欲しい場合はぜひご確認ください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

Contactお問い合わせ

0120-945-251

年中無休 24時間受付中