波板コラム

波板の留め具のフックにはどんな種類がある?それぞれの特徴を詳しく解説!

フックを使った波板 6

波板の留め具にはさまざまな種類がありますが、その中のひとつに、フックタイプがあります。
フックタイプと聞くと、フックの形状をしている留め具ではないかと想像できますが、どのような特徴があるのか気になるところです。
今回の記事では、波板の留め具であるフックタイプの種類やそれぞれの特徴について、詳しく解説します。
これから波板を使ってベランダやカーポートなどの屋根を葺き替えたいという方は、留め具のひとつであるフックタイプについてぜひチェックしておきましょう。

 

波板を留めるフックの種類は2つ

波板を留めるフックには、「ポリカフック」と「フックボルトセット」の2種類があります。
以下にて、それぞれの種類の特徴やメリット、デメリットを詳しく解説していきます。

 

ポリカフック

ポリカフック

ポリカフックは、ポリカーボネート製のフック状になったボルトです。
Cの形をした下地の躯体に引っかけて波板を留める構造をしており、日曜大工に不馴れな方でも簡単に取り付けられます。
ポリカフックは樹脂製なので、塩ビ製のフックよりは耐久性が高いです。
しかし、金属製のフックよりは耐久性が低いのがデメリットです。
また、フックについているスポンジの弾力性で波板を押さえているため、長さの調節ができません。
そのため、波板に施工する際は、ポリカフックのサイズを間違えないようにしましょう。
ポリカフックは、波板の下地の躯体の長さに12~13mm足したサイズを選んでください。
一般的には19mm・21mm・23mm・25mmのサイズから選びます。

 

フックボルトセット

フックボルトセット

フックボルトセットは、金属製のフック型のボルトで、素材がスチールやステンレスのタイプもあります。
下地がL型アングルの際に使用します。
金属製のため、耐久性が高いのがメリットです。
デメリットは、パッキンのスポンジが劣化すると、波板を留める力が弱まってしまうことです。
また、フックボルトセットには太さと長さが異なるタイプが複数あります。
長さは10種類以上ありますが、太さは4.5mmと6mmです。
フックボルトは、波板の深さに下地の引っ掛ける部分の長さを足してサイズを選びましょう。

 

波板にフックを固定する際の注意点

フックを使った波板 7

波板にフックを固定する際、どのような点に注意すればいいのか解説していきます。
以下にて、注意点を3つ紹介します。
DIYをする際は、ぜひ参考にしてください。

 

サイズを間違わないようにする

ポリカフックもフックボルトセットも、複数のサイズがあるため、施工に適したタイプを選ぶようにしましょう。
フックの長さが短すぎると強度が足りなかったり、うまく施工できなかったりします。
また、反対にフックの長さが長すぎる場合は、設置に時間がかかります。
下地に合わせて、適切なサイズのフックで施工するようにしてください。

 

波板にあける穴のサイズに注意する

フックを取り付ける際、波板にあける穴のサイズが大きすぎると雨漏りの原因になるため、注意しましょう。
理想のサイズは、フックの傘部分であけた穴がすっぽりと隠せる程度です。
雨漏りが起こると内部が濡れてしまうだけでなく、波板自体の寿命も短くなります。
また、一度大きな穴をあけてしまうと元に戻せません。
DIYで波板を設置する場合は、慎重に穴をあけていきましょう。

 

下地にしっかりと固定する

フックを取り付ける際、波板が破損したり飛ばされたりしないように、しっかりと固定しましょう。
波板はほかの屋根材に比べるととても軽く、ちょっとした風でも飛んでいってしまう可能性があります。
下地にしっかりと固定することで、台風でも飛ばされない強度を保てるでしょう。
また、波板の下地も経年とともに劣化していきます。
波板を交換する場合は、下地の劣化状態も確認しましょう。
劣化が進んでいる場合は、下地ごと交換する必要があります。
特に、下地が木材の場合は、雨が多い地域だと腐食しやすいです。
波板の下地が短期間で寿命を迎えた場合は、メンテナンスの手間を省くためにも、別の素材を選んで耐用年数を高めましょう。

 

波板のフックは下地に合ったタイプを選ぼう

代表的な波板の留め具

波板の耐用年数を維持するためにも、留め具のフックは下地に合ったタイプを選ぶことが大切です。
長すぎても短すぎても不具合が起きやすくなります。
DIYで波板を取り付ける、もしくは交換する場合は、サイズをしっかりと確認してからフックを選びましょう。
また、波板を取り付ける前に下地の状態や強度も確認することが大切です。

「波板屋根って?ポリカーボネートって?」では、波板に適した素材をご紹介しています。
耐久性に優れた素材が欲しい場合はぜひご確認ください。

内野 友和

この記事は私が書いています。

1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。

20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。

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